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かんたん設定で花火を撮影してみよう

Risa

撮影・解説 : Risa

2026年7月公開

カメラアイコン 記事内で使用した
レンズをご紹介

はじめに

夏の夜空を彩る花火。目で見た感動を写真に残そうとすると、 「タイミングが難しい」「思ったより迫力が出ない」と感じる方も多いのではないでしょうか。

そんな花火撮影でぜひ活用したいのが、OM SYSTEMのライブコンポジット機能です。ライブコンポジット機能は、明るく変化した部分だけを重ねて記録していく撮影機能です。花火の軌跡をきれいに重ねながら、背景の夜景や空が明るくなりすぎるのを防げます。

この記事ではOM-5 Mark IIを使用して、花火大会当日の持ち物から撮影準備、実際の設定、撮影のヒントまで、初心者の方でも実践しやすい流れでご紹介します。

当日の持ち物

1. 機材

・カメラボディ
・レンズ
・レリーズ
・三脚
・予備バッテリー
・必要に応じてNDフィルターもあると便利です。

2. あると便利なもの

・待ち時間の熱中症対策グッズ
・モバイルバッテリー
・虫除けスプレー
・小型ライト
・敷物
・雨具やビニール袋
待ち時間が長い時は熱中症対策グッズは必須です。
凍らせたペットボトルもおすすめです。
花火の季節はゲリラ豪雨など急な天候の変化が多いので雨具や大きめのビニール袋があると便利です。
私も何度も待ち時間に雨に降られてしまいました。

撮影の準備

1. 早めに場所を確保する

花火大会では、遅くても打ち上げ開始の1〜2時間前には現地入りするのがおすすめです。
ポイントは、花火が打ち上がる方向と、開く方向を確認しておくこと。
真正面も綺麗ですが、少し横から狙うと奥行きのある写真になります。

2. 三脚をしっかり固定

花火撮影では数秒〜数十秒の露光を行うため、三脚の使用がおすすめです。
周りのお客さんにも配慮し、三脚の高さは自分の目線の高さを越えないようにしましょう。

3. 基本のカメラ設定

撮影モードMまたはB(ライブコンポジット機能はBモードで設定します)
ISO感度100~400
絞りF8~11(ライブコンポジットではF5.6~F6.3がおすすめ)
ホワイトバランス太陽光
フォーカスMF マニュアルフォーカス
手ぶれ補正三脚使用時はOFF推奨

4. ピント合わせのコツ

打ち上げ前に遠くの建物や街明かりにAFで合わせ、その後MFに切り替えて固定します。
夜空に向かってAFを動かし続けると迷いやすいため、事前に固定しておくのがポイントです。
ピントリングにマスキングテープなどで軽く固定しておくと、フォーカスがズレないのでおすすめです。

5. レリーズのおすすめ

レリーズはできれば有線レリーズがおすすめです。
無線(ワイヤレス)レリーズだと花火大会のような混雑する場所では混線してしまい上手く使えないことがあります。
カメラやレリーズは明るいうちにセットしておきましょう。

ワイヤレスリモコン RM-WR2は、機種によって有線でも使用可能です。
(対象機種はこちら

花火撮影の撮影方法

花火撮影というと、一般的には花火が打ち上がるタイミングに合わせてシャッターを開き、花火が開ききったところでシャッターを閉じる「バルブ撮影」がよく知られています。

私も花火撮影を始めた頃は、この方法で撮影していました。しかし実際に撮影してみると、花火の上がるタイミングを予測したり、シャッターを閉じるタイミングを見極めたりする必要があり、慣れるまではなかなか思い通りに撮れません。
また、複数の花火を1枚の写真に収めようとして露光時間を長くすると、空や街明かりが明るくなりすぎてしまうこともあります。

そこで活躍するのが、OM SYSTEMのライブコンポジット機能による撮影です。
ライブコンポジット機能とは、最初に撮影した明るさを基準にしながら、後から明るくなった部分だけを重ねて記録していく撮影機能です。そのため、背景の明るさを保ちながら花火の軌跡だけを美しく重ねることができます。
花火撮影の難しいタイミング合わせを気にすることなく、自分のイメージに合わせて花火を重ねていけるのがライブコンポジット機能の最大の魅力です。

まずはライブコンポジット機能を使用して、花火の撮影に慣れることから始めてみましょう。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
42mm相当*, Mモード, 1/2秒, F6.3, ISO 320
ライブコンポジット撮影

ライブコンポジット機能を使う

花火大会の魅力は、花火そのものだけではありません。会場の雰囲気や街並み、水辺への映り込みなど、その場所ならではの景色も作品の大切な要素です。
そんな花火の撮影では露出の設定が重要です。ライブコンポジット機能における絞り値(F値)の設定は私の場合、F8〜F11まで絞り込むのではなくF5.6~F6.3を選ぶことが多いです。
一般的な花火撮影ではF8〜F11が推奨されることもありますが、ライブコンポジット機能での撮影では露光時間が長くなるため、絞りすぎると基準露光時間が長くなりすぎてしまいます。
すると花火は綺麗に写るものの、周囲の風景が十分に写らなかったり、逆に撮影終了までに時間がかかってシャッターチャンスを逃してしまったりすることがあります。
F5.6で撮影することで水面などにも適度に光が入りやすく、花火だけではなく「その場所の空気感」まで表現しやすくなります。
ライブコンポジットは明るい部分だけを重ねていく機能なので、必要以上に絞り込まなくても花火の軌跡を十分美しく描くことができます。
撮影中は背面モニターに画像がリアルタイムで表示されるため、花火の数やバランスを見ながら撮影を終了できるのも大きな魅力です。
大きな花火を数発重ねるだけでも迫力ある作品になりますし、スターマインのような連続打ち上げではライブコンポジットならではの華やかな一枚を作ることができます。

ライブコンポジット設定手順

  1. モードダイヤルを Bに設定
  2. シャッタースピードを Live Comp に合わせる
  3. MENUボタンを押して1コマの露出時間を設定する(動画内の作例は1/2秒に設定)
  4. シャッターボタンを1回押す(撮影準備)
  5. もう1回押して撮影開始
  6. 花火が十分重なったらもう1回押して終了

動画で設定方法を確認

花火を綺麗に撮影するテクニック(ライブコンポジット設定)

花火が連続して上がるタイミングで撮影を続けると、複数の花火を1枚に重ねた華やかな作品が作れます。10〜30秒程度を目安に、花火がバランスよく配置されたところで撮影を止めるとまとまりやすくなります。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
42mm相当*, Mモード, 1/2秒, F6.3, ISO 320
ライブコンポジット撮影

もっとアイデアを膨らませてみよう

アイデア次第でライブコンポジット機能の楽しみ方は無限大!
あなたの自由な発想で、オリジナリティのある1枚を撮ってみましょう。

こちらは三脚を使わずに手持ちでの撮影です。途中であえてカメラをぶらしたりして撮影をしてみるのも面白いですよ。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
76mm相当*, Mモード, 1/2秒, F6.3, ISO 200
ライブコンポジット撮影

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
50mm相当*, Mモード, 1/2秒, F5.6, ISO 200
ライブコンポジット撮影

花火だけを撮影するのはもったいないです。周りの風景や人物のシュルエットなども入れてみましょう。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
32mm相当*, Mモード, 1.3秒, F4.0, ISO 320
ライブコンポジット撮影

さらにこちらは魚眼レンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROでの作品です。円形のNDフィルターの装着は難しいですが、 花火そのものだけでなく会場の雰囲気も一緒に残したい私にとって、おすすめのレンズの1つです。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
16mm相当*, Mモード, 4秒, F5.6, ISO 320

近年ではカメラは使用OKでも、三脚使用NGの花火大会も増えてきました。
手持ちでもライブコンポジット機能を使えば幻想的に撮影できます。
カメラや三脚の使用ルールについては都度、公式サイトなどを確認しましょう。

ズームレンズを使用する場合は、「露光間ズーム」にも挑戦してみましょう。シャッターを開いている間にズームリングを動かして画角を変化させることで、大きい花火と小さい花火の両方が画面に映り込み、躍動感のある1枚に仕上がります。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
76mm相当*, Mモード, 1.3秒, F5.6, ISO 320
ライブコンポジット撮影

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
24mm相当*, Mモード, 1.3秒, F5.6, ISO 320
ライブコンポジット撮影

NDフィルターも活用しよう

花火の撮影に慣れてくると、スターマインで同じ場所に複数の花火が重なることで、重なった部分の花火が白く、露出オーバーになってしまう事があるかと思います。ライブコンポジット機能はRAWデータでも撮影することが出来ますが、露出オーバーの写真は画像編集ソフトによるRAW現像でも改善できない場合が多いです。

露出オーバーの対策としては、ISO感度の変更やF値を大きくする(絞る)事で調整できますが、調整できる範囲には限度があります。そんな時はNDフィルターを活用してみましょう。一般的にはND4からND16あたりが推奨されておりますが、本記事ではND8を使用しています。

NDフィルター(ND8)での作品です。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
70mm相当*, Mモード, 1.3秒, F5.6, ISO 320
ライブコンポジット撮影, ND8フィルター使用

番外編 おうち花火でもライブコンポジット

ライブコンポジット機能は打ち上げ花火だけではなく、手持ち花火でも撮影を楽しめます。子どもが花火をしている姿はもちろん、花火に照らされる子どもの小さな足や家族での線香花火対決など。かけがえのない一瞬を簡単に撮影することができます。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
58mm相当*, Mモード, 1/10秒, F5.6, ISO 640
ライブコンポジット撮影

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
94mm相当*, Mモード, 1.3秒, F5.6, ISO 640
ライブコンポジット撮影

さいごに

花火撮影をしていると、ついファインダーの中の撮影だけに集中してしまいがちです。
しかし、OM SYSTEM のライブコンポジット機能には、家族と一緒に楽しめる魅力があります。 ライブコンポジット撮影中は、背面モニターに花火の軌跡が少しずつ重なっていく様子をリアルタイムで確認できます。
「次の花火が入った!」 「今の大きかったね!」 「もう少し増やしたらきれいかも?」
そんな会話をしながら、子どもと一緒にモニターをのぞき込む時間も花火撮影の楽しみのひとつです。

普通の長時間露光では、撮影が終わるまでどのような写真になったのか分かりません。しかしOM SYSTEM のライブコンポジット機能なら、完成に近づいていく過程そのものを家族で共有できます。
特に小さなお子さんは、夜空に上がる花火だけでなく、モニターの中で少しずつ完成していく写真にも興味津々。撮影者だけが楽しむのではなく、家族みんなで作品づくりに参加しているような感覚を味わえます。
「もう撮るのを止めよう!」 「あと一発待ってみよう!」
そんなやり取りも、きっと夏の思い出になるはずです。

*35mm判換算値

Risa

Risa Hayashi
Risano Studio代表

埼玉県出身・中学校で写真部に入ったことをきっかけにカメラに触れる。
現在はデジタルカメラ・フィルムカメラ・ドローン・スマート望遠鏡等さまざまな機材を活用しながら撮影を楽しむ。メーカーの作例やWeb用コンテンツの撮影・製作、イベントでのセミナーを行っている。日常では1児のママとして奮闘中。

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