「花」を楽しむレンズ別撮影術

お花の撮影に使うレンズについて悩んだ事はありませんか?もちろん全てのレンズでお花撮影を楽しむ事は出来ますが、使い分けに迷った時、参考になるようにそれぞれのレンズについて特徴を書き出してみました。(写真家 片岡正一郎)

  • ● 定番のM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro & M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroについて
  • ● M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROなどの望遠マクロについて
  • ● M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO 標準ズームと言われるレンズについて

まず最初はなんと言ってもマクロレンズ!

OLYMPUSには2種類のマクロレンズが用意されています。M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 MacroとM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro、このレンズ達の特徴は寄れる、つまり大きく撮れる事です。もちろん普通の単焦点レンズとして使っても何ら差し支えはありませんが、性能を活かすなら是非クロスアップで使いたいものです。

早速ガッツリ寄って、と行きたい所ですがその前に、30mmと60mmの焦点距離による描写の違いを確認しておきましょう。注目する点は背景の広さとボケ具合、焦点距離が長くなるにつれ背景の範囲が狭くなりボケ量が増しているのが分かります。(3枚目は比較参考用40-150mm)

つまり30mmマクロは背景をそれとなく説明したい時や空の広がりを写すのが得意、一方60mmマクロは背景をシンプルに単純化するのが得意、と言う事になります。

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroの作例

30mm F3.5マクロはその撮影倍率よりも背景を活かした作品が狙い目、周りの状況を入れ込む事で撮影場所やその時の空の感じまで表現出来ます。

30mmマクロ作例 バラ

30mmマクロ作例 バラ

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroの作例

60mm F2.8マクロは明るい開放値と長い焦点距離で背景をシンプルにぼかすのが得意。とろけるようなボケ味でシャープな切れ味の主役を引き立てます。

60mmマクロ作例 ナガミヒナゲシ

60mmマクロ作例 バラの蕊

マクロレンズでの注意点

撮影最短距離
いくら大きく寄れると言っても限界があります。撮影最短距離の確認は必須です。

  • 30mm F3.5 Macro…0.095m これはレンズ先端から1.5cmくらい。
  • 60mm F2.8 Macro…0.19m これはレンズ先端からおよそ9cm。