番外編 OM-D E-M1 Mark II で楽しむ深度合成
これまでレンズ別「花」撮影術についてお話ししてきましたが、最後にカメラ側で楽しむ機能のご紹介です。マクロ撮影では近接撮影が多くなるため、どうしても被写界深度が浅くなりがちです。そこを被写体には全ピンで背景はボケ量の多い薄いピント、こんな不思議な映像を実現した興味ある機能です。先代より強化された合成能力も秀逸です。
作例1
ネコジャラシ
今まで通りに撮影したカット。穂の根元辺りの水滴にピント、先端部はアウトピンに…。
- 絞り値:F3.2
- シャッター速度:1/160
- ISO感度:ISO640
- 露出補正:-7/10EV
- OM-D E-M1 Mark II
- M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
ネコジャラシ
深度合成後のカット、根元から穂先まで、ほぼ全ての水滴にピント、なおかつ背景はF3.2のボケ味。
- 絞り値:F3.2
- シャッター速度:1/160
- ISO感度:ISO640
- 露出補正:-7/10EV
- OM-D E-M1 Mark II
- M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
作例2
ヒメジョウゴダケ
ピント位置はヒメジョウゴダケ上、手前の水滴。奥の水滴と手前の円周部はアウトピン。
- 絞り値:F4.0
- シャッター速度:1/320
- ISO感度:ISO640
- 露出補正:-1/3EV
- OM-D E-M1 Mark II
- M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
ヒメジョウゴダケ
深度合成する事でヒメジョウゴダケ全体に合焦し、なおかつ前ボケ、後ボケはF4.0のまま。
- 絞り値:F4.0
- シャッター速度:1/320
- ISO感度:ISO640
- 露出補正:-1/3EV
- OM-D E-M1 Mark II
- M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
カメラの設定方法
ちょっと違和感の残る画像になることもありますが、それが新鮮で今まで見た事の無い視覚を表現できます。使い方によっては「花」撮影に大きな可能性が生まれるはず、是非とも楽しんで頂ければと思います。