Photo Recipe(フォトレシピ)
桜の撮り方~今年こそキレイに撮るコツ~
2022年3月公開
松本さん使用のカメラと
レンズをご紹介
桜の撮影におすすめのカメラとレンズ
- カメラ
新旧問わずどのカメラでも撮影は可能ですが、最新の機種になるほど、手ぶれ補正が強力になっていたり、暗い場所での画質が向上していたりするので、より素敵な桜の写真を撮りやすくなります。 - レンズ
標準ズームレンズだけでもかなりのバリエーションで桜を撮ることができ(14-42mm、12-40mmなど)、さらに望遠ズームレンズがあれば、離れた桜を大きく撮影したり、背景を大きくぼかす撮影が楽しめます。
レンズ1本で広角から望遠までカバーできる高倍率ズームもおすすめです。 - 三脚
家族や友人と記念写真を撮るのであれば三脚があると便利です。※軽いものでOK
通常の撮影ではOM SYSTEMのカメラは手ぶれ補正がとても強力なので三脚がなくても十分楽しめます。
撮影のマナーと注意
- 桜の木には触らない
桜の木はとてもデリケートです。枝を折るのはもってのほかですが、揺らすのもカメラを置くのも良くありません。触らないようにしましょう。 - よその敷地内や立ち入り禁止場所には入らない
民家の敷地内や私有地、立ち入り禁止場所に許可なく入るのは絶対にやめましょう。 - 周りに注意をはらいながら迷惑をかけないように撮影する
人や車の邪魔にならないよう、周囲に気をつけながら撮影しましょう。
基本の設定(撮影モード、ISO感度、WB)
撮影モードはAモード
撮影モードはAモード(絞り優先)がおすすめ。ピントが合って見える範囲を絞り値(F値)という数値 でコントロールできます。全体をくっきり見せたい時は広角~標準レンズを使ってF4~F8程度、ボケを 活かしてふんわり見せたい時は望遠レンズを使ってF値を一番小さく設定すると、同じ被写体でも様々 な表現の写真が撮影可能です。
ISO感度は200が基本
ISO感度は高くなるほどシャッター速度は速くなりますが画質が下がります。晴れた昼間はシャッター速度は十分速くぶれずに撮影できるので低感度の200で撮影するのが高画質で撮れておすすめです。曇天の日や日陰など少し暗い場で撮影する時はオートに設定しておくと、カメラが自動的にISO感度上げてぶれないシャッター速度で撮影できておすすめです。
WB(ホワイトバランス)は晴天
桜の色はその場の光源に影響されます。WB(ホワイトバランス)の設定はオートではどんな光源でも本来の色に補正し、晴天では光源に忠実な補正されない色で撮影できます。基本は補正をしない晴天が自然でおすすめです。
露出補正
桜の撮影で最も大切なのは露出補正です。背面モニターやファインダーでしっかり確認して、適切な露出設定を心がけましょう。
背景が明るい場合はプラス補正
空を見上げて桜を撮影すると画面内は明るい要素が多くなるため、露出をプラス補正しないと暗くグレーに濁ってしまいます。明るく綺麗に写るように背面モニターやファインダーを見ながら露出補正をプラスに補正しましょう。
背景が暗い場合はマイナス補正
画面内の多くが暗いとカメラは自動で明るく写そうとするため、露出をマイナス補正しないと桜が明るくなりすぎて白とびしてしまいます。背景の明るさに注意しながら丁寧な露出補正を心掛けましょう。
構図・ピント・光(順光・逆光)
設定通りにとってもなんかイマイチ...。そんな時は構図やピント、光を意識してみてください。偶然良い写真が撮れるかもしれませんが、定石やポイントを知って偶然を必然に変えましょう。
三分割構図に当てはめてみる
前ボケで枝を隠す
桜の枝は黒くてとても存在感があります。望遠で花を大きく写す時は目立ってしまい邪魔に感じる事が 多いので、手前にボカした桜を配置して枝を隠して撮影してみましょう。
桜以外と一緒に撮る
桜と別の被写体を掛け合わせれば作品のバリエーションはぐっと広がります。この場合も先程の三分割構図や前ボケのテクニックは非常に有効なので積極的に活用してみましょう。
ピントはめしべに合わせる
望遠レンズなどで桜の花に接近して大きく写す時は、ピントはめしべに合わせるのが基本です。僅かなピントのズレで印象が変わってきますので、撮影時のピント合わせと撮影後の確認をしっかり行いましょう。タッチ拡大ピント合わせ機能がとても便利です。
タッチ拡大ピント合わせ機能
順光と逆光の違い
太陽の光がどの方向から桜に当たるかで、全く違う写り方の撮影表現ができます。順光とは太陽を撮影者の背にして桜に光が当たっている方向で、色やディテールをはっきり鮮やかに表現できます。逆光は撮影者が太陽の方を向いている方向で、花びらを透かした透過光になり透明感のある表現にできます。
まとめ
桜の撮影で覚えておくべき基本を解説しました。初心者の方はまず基本設定をもとに適切な露出補正で撮影できるように心がけましょう。望遠レンズも使えると表現の幅がグッと広がるので、高倍率ズームレンズは非常に便利です。さらに天候や時間帯による光の違いを意識できるようになると、より幅広い撮影表現が可能になります。お気に入りの一枚が撮れるよう是非たくさんチャレンジして写真表現を楽しんでみてください。