2021年4月1日~4月12日 佐々木貴範写真展 「希望-3.11釜石」
佐々木 貴範 写真展 「希望-3.11釜石」
期間:2021年4月1日(木)~12日(月)
10:00~18:00 入場無料
※最終日15時まで 休館日4月6日(火)・7日(水)
【写真展内容】
私はライフワークとして故郷である岩手県釜石市を撮り続けている。その過程において東日本大震災が起きた。2011年3月に釜石を訪れたとき、目の前に広がる光景を見て思考が止まり、茫然自失に陥った。そのとき「元の町の姿に戻ることができるのか? この町で再び平穏な暮らしが送れるようになるのか?」と、先の見通せない絶望的な気持ちになったことをいまでも覚えている。
あれから10年。ハード面ではほぼ完成に近い形で再生を遂げた。しかし商工業の振興や雇用創出、壊れた地域コミュニティーの再構築など、ソフト面での課題は多く残されている。物理的な再生は復興の出発点に過ぎない。被災者一人ひとりに平穏な暮らしが戻り、未来に対する希望の灯りが見えない限り復興したとは言い切れない。震災から10年というのは1つの通過点であり、これから本当の意味での復興に向かうこととなる。私にできることは東日本大震災を「忘れないこと」「伝えること」、そして「必ず復興すると信じること」。この信じられることが私の希望でもある。
東日本大震災の釜石に関する写真展は5回目で、「3.11釜石」シリーズとしては「変貌」「道程」「再生」に続き「希望」が4作目となる。今回の写真展では「震災前・震災翌年・現在」による3枚1組の定点写真と、その間には震災初期の様子や釜石の出来事を展示。定点とトピックスの2つが同時進行して10年を辿る構成となっている。また、定点写真のほとんどは「変貌」のアンサーフォトになっている。展示の最後ではディスプレイによって3.11釜石シリーズを映し出し、様々な地点における1年毎の変化をお見せする。
出展作品数:約50点
【作者略歴】
佐々木 貴範(ささき たかのり)/写真家
1967年 岩手県釜石市生まれ。4歳までを過ごす。
1991年 東海大学大学院工学研究科修了後、日本高速通信株式会社(現・KDDI)に入社
1997年 同社退職後、日本写真芸術専門学校入学
1999年 同校卒業。写真家 樋口健二氏に師事
2002年 写真展「消えゆく光景・釜石橋上市場」(シープラザ釜石)
2005年 写真展「海の神・山の神-三陸釜石の祭り-」(オリンパスギャラリー)
2007年 写真集「釜石橋上市場‐追憶の光景」出版(無明舎出版)
2009年 写真展「鉄の町・釜石」(アイデムフォトギャラリー・シリウス)
2012年 写真展「釜石呑ん兵衛横丁-3.11復興へ-」(ペンタックスフォーラム)
2013年 写真展「変貌-3.11釜石」(銀座ニコンサロン)
2016年 写真展「道程-3.11釜石」(コニカミノルタプラザ)
2020年 写真展「再生-3.11釜石」(アイデムフォトギャラリー・シリウス)
その他、グループ展、作品寄稿多数。
現在、「東北」「釜石」「家族(絆)」「表現者」などをテーマにフリーランスとして活動。
埼玉県所沢市在住、釜石応援ふるさと大使、公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員。
オリンパスギャラリー東京
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