2020年12月4日~12月9日 清水 匡 写真展 「星は深い闇に輝く−フィリピンの天使たち− 」
(11月27日更新:営業時間短縮・製品展示中止)
清水 匡 写真展 「星は深い闇に輝く−フィリピンの天使たち− 」
期間:2020年12月4日(金)~ 12月9日(水)
11:00-16:00(時間短縮営業) 木曜休館 入場無料
会場:オリンパスギャラリー大阪
【写真展案内】
2003年、僕はストリートチルドレンがたむろするマニラの墓地を訪れ、一枚の写真を撮った。そこには墓石の上に横たわる若い母親と赤ん坊が写っていた。4年後、僕は同じ場所でしつこく物乞いしてくる無邪気な少年に惹かれシャッターを切った。後日、写真の整理をしていると、頭をガツンと殴られたような衝撃を受けたことを今でも忘れない。墓地の赤ん坊と少年が同じ子どもだったのだ。僕はその少年、カルロスとの出会いを機に、路上で暮らす子どもたちも自分と同じ時間を共有し生きていることを強く意識するようになり、路上を訪れる度にこれまで出会った子どもたちを探すようになった。ある日、路上の子に「ジャッキーはどうしている?」と尋ねると、「ああ、あいつは死んだよ」という答えが返ってきた。ジャッキーは一生をわずか十数年という速さで駆け抜けてしまったのだ。僕は深い悲しみと社会の不条理に静かな怒りを覚えた。子どもが路上でひとり生き抜くことは難しい。多くの子たちがギャングに属して身を守り、その見返りとして犯罪と隣り合わせの人生を歩んでいる。
NPO法人国境なき子どもたち(KnK)はこうした子どもたちに手を差しのべているが、暗闇で迷う子どもたちの手を掴むことは容易ではない。闇に舞う天使が羽ばたく先は、時として出口と逆であることもある。しかし、たとえ一寸先さえ見えないほどの暗闇だとしても手を伸ばし続けている。星は闇が深いほど輝くものだから。
出展作品数:カラー 49点(予定)
【作者略歴】
清水 匡(しみず きょう)
1970年生まれ。千葉県在住。神田外語大学在学中、自然映画会社に入社。16mmカメラで『NHK スペシャル』や『生きもの地球紀行』など自然番組制作に携わる。退職後、渡英し介護職に従事。1999年より「国境なき医師団日本」の映像部にてアフリカやアジアの活動現場の撮影・編集を担当。2003年より「国境なき子どもたち」に勤務。2016年、世界の子どもたちの現状を広く伝えるため人道写真家として活動を開始。
www.kyoshimizu.jp
[受賞歴]
第2回写真出版賞優秀賞「Class Rooms」(2019年)
Px3、 Paris Photography Prize、 The State of the World、 Curatorial Selection(2019年)
第24回酒田市土門拳文化賞奨励賞(2017年)
第4回日経ナショナルジオグラフィック写真賞「ピープル部門」優秀賞(2015年)
International Photo Award "Honorable Mention"(2015年、2016年、2017年、2018年、2019年) 他多数
[個展]
国境なき子どもたち写真展「Class Rooms −子どもとしての時を過ごす場所−」(2018年)
[写真集]
「Class Rooms −子どもとしての時を過ごす場所−」(自費出版/ 2018年)
[著書]
『わたしは13歳、シリア難民。−故郷が戦場になった子どもたち−』(国境なき子どもたち編著/合同出版/ 2018年)
『ぼくは12歳、路上で暮らし始めたわけ。』(国境なき子どもたち編著/合同出版/ 2010年)
オリンパスギャラリー大阪
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