Photo Recipe(フォトレシピ)
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山岳地帯に暮らす野鳥たち
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撮影・解説 : 写真家 佐藤 圭
2025年1月公開
記事内で使用した
レンズをご紹介
山岳に暮らす野鳥たち
山岳に暮らす野鳥を、小型軽量のフィールドカメラOM SYSTEM OM-1 Mark IIで撮影してきた。登山道や稜線で暮らす野鳥の探し方、撮影について作例を紹介しながら解説していこう。
春から夏にかけて、山岳地帯では沢山の野鳥が子育てをしている。
登山をしていると、様々な野鳥が登山道に現れる。
OM SYSTEMのカメラやレンズは、登山中でも小型軽量なので肩にかけながら山行することができるので、急に現れる野鳥を手持ち撮影で効率よく撮影することができる、OM SYSTEMにぴったりな撮影フィールドだ。
北海道大雪山黒岳の登山道では、目の前をエゾライチョウが誘導をしてくれた。疲れも一気に吹き飛ぶ嬉しい出会いだ。刺激しないよう、追いかけたりすることはせず、まずは立ち止まり気配を消し様子を観察してみよう。
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OM-1 Mark IIのAI被写体認識AF(鳥)のおかげでは後姿でもエゾライチョウの体にピントを合わせてくれた。振り向き目が見えるシーンでは目を捉えた。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
800mm相当*
Aモード F4.5 1/250秒 ISO 1600 ±0.0 EV
近づきすぎに要注意
登山道脇に出て来る野鳥は、とても警戒心が強いので、野鳥を探しながら歩く時は、いつもの登山よりも、スローペースで、なるべく音を出さないように歩くようにしよう。
巣立ち直後の幼鳥は警戒心が薄い場合もあるので近づきすぎにも注意したい。
近づきすぎると、親が餌を与えに来れなかったり、子育てを放棄することがある。
野鳥ファーストな撮影を心がけよう。
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登山道脇のソングポストで親を呼ぶノゴマの幼鳥。巣立ちまもないあどけない姿で可愛らしい。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
800mm相当*
Aモード F4.5 1/2500秒 ISO 400 -0.7 EV
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幼鳥を迎えに来たノゴマ雄成鳥。幼鳥を連れて森の奥へ飛んで行った。巣立ち間もない幼鳥は、まだ餌を自分でとることができないので親が与えていた。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
1000mm相当*
Aモード F6.3 1/1000秒 ISO 800 -1.0 EV
内蔵テレコンON
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喉のピンクが美しいウソ雄成鳥。彼らも、ここで子育てをしている。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
800mm相当*
Aモード F4.5 1/2000秒 ISO 1600 ±0.0 EV
自分なりのデータを収集しよう
野鳥との出会いは一期一会なので、毎回、感動的な出会いあるわけではない。何度も山に通い、どんな野鳥がいて、どの時間が現れやすいか、どの場所に出て来るかなど、自分なりのデータを収集していこう。
その過程もネイチャー写真の醍醐味なので、是非楽しんでほしい。
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見事に実ったナナカマドの実を頬張るヒヨドリ。小鳥は、木の実が大好きなので、実がなった木を注意して探してみよう。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
1000mm相当*
Aモード F6.3 1/800秒 ISO 1600 -0.3 EV
内蔵テレコンON
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高山を代表する野鳥ホシカラス。黒い体に、白い星模様があり美しい。鳴き声はギャーギャーと鳴くので見つけやすい。木の実を食べている時に、猫のようなミャーミャーと鳴くことがあり、とても可愛らしい一面もある。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
946mm相当*
Aモード F5.6 1/200秒 ISO 800 +0.3 EV
内蔵テレコンON
プロキャプチャー機能をもっと使いこなそう
OM SYSTEMにはプロキャプチャーモードと呼ばれる、シャッターボタンを押下げた瞬間から、時間を遡って写真を記録する機能が搭載されているカメラがある。
野鳥がこちらを向いた瞬間や枝から羽ばたく瞬間など、誰でも気軽に決定的瞬間を撮影する事ができる機能なので、この機能が搭載されているカメラをお持ちに方には、是非使いこなしてほしい。
なかでもOM-1 Mark IIとこのM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO との相性が抜群である。OM-1 Mark IIではなんと、最大99コマまで遡って記録する事が可能であり、レンズは内蔵テレコンの使用により約1000mm相当の超望遠撮影ができるからだ。
飛び立つ瞬間をプロキャプチャーモードでじっくり構えて待つ。
野鳥がいつ飛び立つかは厳密にはわからないため、手持ち撮影でシャッターボタンを半押しした状態で待つ事は、野鳥撮影ならではの根気のいる作業かもしれない。
しかし、このOM-1 Mark IIとこのM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROの組み合わせであれば、その軽さや取り回しの良さもさることながら、手ぶれ補正も相まって常にファインダーに野鳥をおさめることが出来るため、待つことも不思議と苦にならないのである。
ヒヨドリが高い木の上に止まったので、プロキャプチャーモードで飛び立ちを狙った。真横に飛んでくれたので綺麗な飛翔シーンが撮れた。
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■ 飛び立つ前
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■ プロキャプチャーモード1枚目
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■ プロキャプチャーモード2枚目
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■ プロキャプチャーモード3枚目
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プロキャプチャーモードでの撮影
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
1000mm相当*
Aモード F6.3 1/2000秒 ISO 2500 -0.3 EV
内蔵テレコンON
山に出かけてみよう
このように、ただ登山道を散歩するだけで、様々な野鳥が迎えてくれるのだ。登山中でもザックの中にカメラをしまっておくのはもったいない。
小型軽量で、防塵・防滴性能(IP53対応)を持つ、場所や天候を選ばない野鳥撮影に最適なOM SYSTEM OM-1 Mark IIを持って、山に出かけてみよう。
*35mm判換算焦点距離
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佐藤 圭
1979年、北海道留萌市出身
動物写真家/SLASH写真事務所代表
北海道の自然風景と野生動物を中心に撮影を続け、各地で写真展を開催し、企業や雑誌などに写真を提供しているアルパインブランドMILLETアドバイザー
2022年 世界の果てまでイッテQ!(日本テレビ)出演
2023年 嗚呼!!!みんなの動物園(日本テレビ)出演
著書
『山の園芸屋さん エゾシマリス』(文一総合出版)
『佐藤圭写真集 秘密の絶景in北海道』(講談社)
『鳴き声できずなを結ぶ エゾナキウサギ』(文一総合出版)