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アウトドアコーディネーター 森 風美が撮影した秋キャンプの写真

交換レンズでアウトドアを満喫しよう!(秋キャンプ編)

アウトドアコーディネーター 森 風美

撮影・解説 : 森 風美

2024年11月公開

カメラアイコン記事内で使用した
レンズをご紹介

はじめに

みなさんこんにちは、アウトドアコーディネーターの森風美です。小さい頃から自然やキャンプが大好きで、現在は年間80泊もキャンプや車中泊をしながら日本国内の旅を楽しんでいます。
秋になって涼しくなり、ようやくキャンプのシーズンが到来!旬の味覚や紅葉など楽しい季節ですが、暗くなるのが早いのでキャンプの夜はちょっぴり暇になることも。そこで今回は、暗くなってからも楽しめる焚き火や澄んだ星空の撮影をメインに秋キャンプを満喫してきました!

手付かずの自然、林間のキャンプ場

今回は、山梨県河口湖町にあるキャンプ場に遊びに行きました。近隣には富士山が見える有名なキャンプ場がたくさんありますが、今年の秋は雨天や曇天が多くて富士山が隠れがち……。それならいっそのこと!と思い、富士山は見えないけれど、緑が綺麗な林間のキャンプ場を選びました。

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
212mm相当*
Aモード F5.6 1/200秒 ISO 4000 ±0.0EV

最近は電源付きのキャンプ場や設備の整ったキャンプ場も多く、アウトドアに不慣れな方でもキャンプを始めやすい環境が整っていますが、ここはその真逆。トイレは仮設で水道もありません。そのかわりに、そのままの自然が魅力で、最低限の装備でアウトドアを楽しむ「ブッシュクラフター」や、テントを持ち込まずにハンモックで寝泊まりする「ハンモックキャンパー」に人気の場所です。

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROで撮影した秋キャンプの写真

そんな隠れ家的な場所なので、この日は広いキャンプ場が貸切!キャンプ場で自分以外に利用者がいないソロキャンプ、通称「完ソロ」と呼ばれる状態です。タープ代わりに大きなロッジを組み立ててリビングとし、寝るのは防犯も兼ねてクルマの中にしました。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO
40mm相当*
Sモード F5.0 1/250秒 ISO 4000 +0.7EV

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

車が横付けできるオートキャンプ場ではないので、荷物は小道から頑張って運びました。
光の当たり方によって木々や草の色調がグラデーションになっていて綺麗!車も緑に照らされて、ちょっぴりグリーンがかっています。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
50mm相当*
Mモード F5.6 1/320秒 ISO 1600

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

もちろん、愛犬のどんちゃんも一緒。林の中を自由に走り回った後の一枚です。体じゅうに付いた「くっつき虫」に秋の訪れを感じます。光に照らされた種子や、毛の1本まで綺麗に描写してくれます。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
112mm相当*
Aモード F6.3 1/160秒 ISO 4000 +1.0EV

光を綺麗に捉えてみる

日が落ちるのが早くなるこの季節。キャンプ場にチェックインして設営を終えると、太陽はかなり傾いていました。夜ご飯までの短い時間。この日のキャンプ撮影の目標は光を綺麗に捉えること!木漏れ日や西日を上手に使って、ノスタルジックな雰囲気の写真を撮ってみました。

落葉が多いこの季節は、風に乗っていろんなものが飛んできます。OM-5は秒間30,000回以上の超高速振動でイメージセンサーのゴミやホコリを瞬時に取り除くダストリダクション機能が搭載されているため、屋外でのレンズ交換で作業も安心。

OM-5は片手で持ち運べるサイズ。ただでさえ荷物が多いキャンプでは、気軽にたくさん写真を撮るためにもこのコンパクトさがありがたいです。

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROで撮影した秋キャンプの写真

まずはキラキラとした光芒を捉える練習から。絞り(F)値を大きくすることによって光のスジが生まれます。これからのクリスマスシーズンにも役立ちそう。直接太陽を撮影するのではなく、テントのメッシュを間に挟むことでふんわりとした印象になりました。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO
40mm相当*
Sモード F13 1/60秒 ISO 4000 ±0.0EV

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

こちらはレンズ保護フィルターにワセリンを薄く塗って撮った一枚。古くからある定番手法ですが、光が屈折して、どこか幻想的で懐かしく感じます。
光源の位置と明るさが大事になるので、何枚か撮ってようやくイメージ通りの1枚になりました。ワセリンの塗り方でも印象が大きく変わるので、試行錯誤がすごく楽しかったです。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
50mm相当*
Aモード F5.6 1/500秒 ISO 4000 +0.3EV

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

テントに落ちている風で少しゆらめく木の影を、内側から撮影した写真。他の人から見たらなんてことない(もしくはよく分からない)写真かもしれませんが、テントから一日中こんな景色を見ながら過ごしていたので、個人的に何気ない瞬間と思ってピックアップしました。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
300mm相当*
Aモード F6.3 1/200秒 ISO 4000 ±0.0EV

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

もみじのシルエット写真。ゴールデンアワーでの逆光を利用して、葉っぱの輪郭がハイライトされるような角度を探して撮ってみました。
紅葉のシーズンは少し先でしたが、シルエットをうまく表現できたと思います。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
300mm相当*
Aモード F6.3 1/8000秒 ISO 4000 ±0.0EV

炎と火花を切り取る

夏の時期には暑くて敬遠されがちな焚き火ですが、秋の夕方は涼しくてうってつけ。キャンプのシーズンは秋!と言われるのはこういった理由もあるのかもしれません。人が座る位置から夢中になって近寄りすぎないように注意して、とても綺麗な炎を切り取ってみました。焚き火の火が怖い方は、望遠レンズでの撮影もおススメです。

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

ブッシュクラフトのキャンプ場にふさわしく、メタルマッチで火起こしを試みます。一瞬しか飛ばない火花はシャッタースピードを速くすることでしっかりと捉えられます。実は周囲はもう暗いのですが、フラッシュを焚いた時のように火花が散るので、シャッタースピードを速くしても大丈夫でした。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
80mm相当*
Sモード F4.0 1/320秒 ISO 6400 -0.3EV

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROで撮影した秋キャンプの写真

焚き火から上がる火の粉を撮影しました。こちらはマニュアルモードを使い、シャッタースピードを速くして、絞り(F)値を小さくすることで四方に飛び散る火の粉を玉ボケに。イルミネーションやホタルを撮る時にも使われる手法です。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO
40mm相当*
Mモード F1.4 1/640秒 ISO 3200

手持ちの動画撮影もOM-5には強力な5軸手ぶれ補正が搭載されているので、ブレません。暗い場所での動画撮影はノイズが乗りがちで難しいのですが、とても綺麗に撮影できました。

食欲の秋にOM SYSTEMカレー

過ごしやすい気候になって食欲が増してくるこの季節。旬を迎える食材も多く「食欲の秋!」なんて言われますが、日が暮れてからのソロキャンプは食べることくらいしか楽しみがないので(言い過ぎかも?)、この時期のキャンプはどうしてもたくさん食べてしまいます。

この日は鶏肉と牛タンの2種類の肉を使用したオリジナルのキーマカレー「OM SYSTEMカレー」を持ってきて、野菜もりもりのキャンプご飯を作りました。湯煎で温めるレトルトタイプなのでとっても簡単。

冬の時期ならお鍋の〆に溶かしてカレーうどんにしたり、朝ごはんに千切りキャベツと合わせてホットサンドにしても美味しいです。

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

鶏ひき肉と角切り牛タン入りで肉感は十分なのですが、さらに鶏もも肉をトッピング。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
50mm相当*
Mモード F5.6 1/13秒 ISO 5000

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROで撮影した秋キャンプの写真

舞茸、トマト、ナス、オクラは少量のサラダ油で揚げ焼きにしました。本当はサツマイモやカボチャなどの秋の味覚を使う予定が、調理の簡単さから夏の野菜が多いような……?

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO
40mm相当*
Mモード F1.4 1/250秒 ISO 5000

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROで撮影した秋キャンプの写真

世界にひとつだけのOM SYSTEMカレーが完成!開封時に飛び散りにくいようにドライカレータイプになっています。スパイスの効いた中辛だけど、にんじんや玉ねぎが溶け込んでいて甘さも感じました。お肉がたくさん入っていておいしかったです。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO
40mm相当*
Mモード F5.6 1/15秒 ISO 5000

秋の夜長に星空撮影

日中は雲が多かったのですが、夜になると星空が見え始めました。自然を意識したこのキャンプ場は夜になると本当に真っ暗。星が綺麗に見られます。長い長い秋の夜。星空撮影に繰り出しました。

三脚を立てて露光していると、白い息が。寒い時期になるほど、夜は結露がおりて辺り一面びしょ濡れになるのですが、OM-5は防塵・防滴・耐低温(-10℃)性能がついているので安心です。またOM-5は星空AF機能が搭載されており、このモードを使うと簡単に星にピント合わせが出来ますよ。

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PROで撮影した秋キャンプの写真

こちらは40mm相当*の画角で撮影した星の写真。一番お気に入りの一枚です。背の高い木が多い場所だったので、実際に見上げた空と近い印象になりました。星が線状にならないように、シャッタースピードも8秒と早い設定にするように工夫しています。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO
40mm相当*
Mモード F1.4 8秒 ISO 800

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

こちらはズームレンズでのお試し撮影の一枚。先ほどの単焦点レンズと比較すると絞り(F)値が大きいため、シャッタースピードを15秒に設定しています。シャッタースピードが遅いと木々も風で揺れるので少しぼやっとした印象ですが、ズームで画角を調節してオレンジ色のテントの明かりを入れて少し違った印象に仕上げました。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
20mm相当*
Mモード F4.0 15秒 ISO 6400

望遠レンズで覗いてみた

キャンプ場の周りを散策をする時には、どんちゃんのお散歩も兼ねて歩き回るので、レンズ交換が難しくなることも。荷物を減らしてなるべくひとつのレンズで行動したい私は、望遠寄りのズームレンズをつけて遊びに行くことが多いです。
自然の変化がいっぱいの秋。カメラを持っていくとより多くの「秋」を見つけられるようになりました。

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

キャンプといえばこの三角旗。今回はオータムカラーのガーランドを選びました。
奥のガーランドを見てみるとわかる通り、実際の旗の間隔はかなり広めですが、望遠レンズの圧縮効果で手前はギュッと詰まった印象に。ちょっと豪華に見えますね!

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
300mm相当*
Aモード F5.6 1/320秒 ISO 4000 ±0.0EV

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

足元に小さい秋を見つけました。可愛いキノコを大きく写したかったので、望遠レンズでアップにしています。キノコ全体がはっきりと見えるように、絞り(F)値は大きく設定しました。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
280mm相当*
Aモード F9.0 1/250秒 ISO 4000 -1.3EV

アウトドアコーディネーター 森 風美がM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROで撮影した秋キャンプの写真

この植物も望遠レンズで撮影しました。キャンプ場を歩き回りながら撮影するときは、望遠レンズが1本あると近いモノも遠くのモノも撮影しやすくておすすめです。

レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO
300mm相当*
Aモード F22 1/160秒 ISO 4000 ±0.0EV

振り返って

おうちに帰ってから写真を選定したり編集したりする時間までも楽しめるこのアウトドアアクティビティに、なにか固有の名前をつけたくなりました。名詞形でいろいろ考えてみたけれど、いいものが思い浮かばないので、次のキャンプでゆっくり考えてみます。皆さんも今度のキャンプはアクティビティとしての「撮影」をプラスしてみませんか?

*35mm判換算値

森 風美(もり ふうみ・MORI FUUMI)

森 風美(もり ふうみ・MORI FUUMI)

幼少の頃からアウトドア好きな家族の影響でキャンパーとして育ち、キャンプ歴は年齢=29年。車中泊やキャンプなど誰でも楽しめるアウトドアスタイルを発信し、テレビ・雑誌・イベント出演など幅広い分野で活動中。著書に「はじめよう!ソロキャンプ」(山と渓谷社)、「はじめての“ぷち”キャンプ」(飛島新社)

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