Photo Recipe(フォトレシピ)
夏を感じる風景を撮りにでかけよう
2022年7月公開
記事内で使用した
レンズをご紹介
夏だからこそ撮れる被写体に挑戦しよう!
夏は暑くてカメラを持ってお出かけするのが億劫になりがちな季節ですが、夏だからこそ撮れる被写体がたくさんあります。夏に咲くお花、渓流や滝での光芒、雲海など…。いつもよりちょっと早起きをして、マイナスイオンが感じられる渓谷や滝、標高の高い高原にお出かけしてみましょう。
滝で水の表情にチャレンジ!
水の流れはシャッター速度によって様々な水の表情を表現することができます。まずはスローシャッターで撮影することで、肉眼で見ることができない水の表情を表現することができ、まるで絹のような美しい流れのような描写になります。日中、光が強くてスローシャッターが得られない時にはISO感度をできるだけ低くし、カメラ内のライブND機能(またはNDフィルター)を使うと便利です。現場で色々なシャッター速度で撮っておき、自宅に帰ってPCのモニターで確認しながらセレクトすると良いです。
一方、高速シャッターで撮影することで水の流れを止めることができ、激しく流れる水の表情を表現することができます。この時は大雨が降り、茶色い水が勢いよく流れていました。大雨が降っていて周りが暗かったので、ISO感度を1600に上げてシャッター速度を1/400秒でシャッターを切ることで、勢いよく流れている茶色い濁流を表現することができました。このように暗い場所ではISO感度を上げてできるだけ速いシャッター速度に設定することがポイントです。
夏の渓谷や滝で光芒にチャレンジ!
自然風景の撮影をはじめたら一度は撮ってみたいのが光芒。主に光芒は川霧によってできる場合と、滝などのしぶきによってできる場合の2通りあります。下の作品は川霧に太陽の光が差し込んでできる光芒で、水面にもその光芒が映り込んでいます。川霧は雨上がりの翌朝や蒸し暑い日、水温と気温の差が大きい時などに発生しやすいのが特徴です。
次に滝などのしぶきによってできる光芒が下の作品です。さらに台風や豪雨の後などは水量が増え、しぶきの量が多くなるので光芒も出やすくなります。しぶきを直接浴びながらの撮影なので、防塵・防滴性能のカメラとレンズの組み合わせで撮影に臨んだ方が安心です。また撮影中はレンズの表面にもしぶきが付着してしまうので、ブロアーなどでしぶきを飛ばしてからシャッターを切ると良いでしょう。撮影後はボディーとレンズをケアしてあげることを忘れずに!
夏のお花にチャレンジ!
夏に咲く代表的なお花といえばひまわり。ひまわりは花を咲かせると東向きになるので、夕陽と絡めて撮影することができます。このように手前にひまわりを配置して、太陽と空を入れたフレーミングではひまわりと空の露出を合わせるためにハーフNDフィルターがあると便利です。
夏の強い光で影を捉えてみよう!
夏の日差しは特に強いので、影や木漏れ日を狙ってみると面白いです。このように実像を入れてなくても影だけで何の影だか連想できる部分を狙います。着眼点次第なのでわざわざ遠くに行かなくても作品創りができます。
夏から雲海のシーズン!
夏から秋にかけては雲海シーズンが到来です。雲がまるで海のように広がる現象でとても幻想的です。雲海が発生する条件は空気中に水蒸気が多く、放射冷却で空気が冷えること、また前日との寒暖差が大きいことなどが挙げられます。前日雨が降ったら天気予報を確認し、深夜から早朝にかけて風がない晴れの日はチャンスです。
これらのことを参考にしていただき、夏だから撮れる被写体にどんどん挑戦してみましょう!
※35mm判換算焦点距離