風景撮影に魅力的なレンズ群
OM-D E-M1 Mark IIの魅力はあらゆるシーンに対して極めて高い対応力を持っていることではないでしょうか。そのためにも、ボディーだけに注目するのではなく、レンズにも熱い目を向けてほしいと思います。
第一にオススメしたいのは12-40mmです。OM-D E-M1 Mark II用の標準ズームとしては最適なこのレンズは、いくつものメリットを抱えています。近接撮影能力に優れていること、開放F値が明るいこと、コンパクトであること。これらは小型軽量のOM-D E-M1 Mark IIにとってはなくてはならない性能であり魅力です。12-100mmと比較すると、寄れる上に背景を取り込めて、さらにボケも柔らかい本レンズは、堂々とした風景写真も撮るけれど、寄ってマクロ的な味わいの写真も撮りたい方には最適です。
12-40mmなら背景を表現しつつ、被写体にしっかりと寄れます。12-100mmの場合は、テレ端では大きく写せますが、そのぶん背景が限定されます。
同じ場面を12mmに設定して開放F値で撮り比べると、明らかに12-40mmのほうが背景が柔らかくボケていることに気づきます。絞り1段分の差は大きいといえます。
切り取りの性能は12-100mmに軍配が上がります。ただ、E-M1の時代からOM-Dを持っているとしたら、40-150mmを持っているかもしれません。切り取りは40-150mmに任せる手もあります。
次にオススメしたいのは40-150mmです。OM-D E-M1をお持ちなら、このレンズも使っているという方は多いのではないでしょうか。35mm判換算で80mmから300mmまでをカバーしてくれますので、風景の切り取りならこのレンズ一本で十分でしょう。加えて近接撮影も得意なので、近景から遠景まで幅広くカバーしてくれます。解像感は定評が高く、キレキレの映像は見ていて気持ちがよいものです。
最後にオススメしたいのは、やはり12-100mmです。オールマイティに風景を撮れることに加えて、OM-D E-M1 Mark IIと組み合わせれば約6.5段分の手ぶれ補正効果が得られるため、最強レンズとの評価を得ているレンズです。使い勝手と画質の双方を兼ね備えたレンズとして、ほかに比較するレンズがないほどです。開放F値がF4なので、ややボケを表現するにはもの足りませんが、デメリットを挙げるとすればその程度しか見当たりません。
まとめ
OM-D E-M1 Mark IIは、確実に風景撮影に使えるカメラです。こんな控え目な表現はむしろ的を射ていないと言えるほど、実は風景を撮ることには向いているカメラだと言って良いと思います。これまで風景を撮るには、ミラーレスカメラは向いていないとか、小さいセンサーは不利だとか、そんな風潮がありましたが、このカメラの出現によって、そんな世迷言は雲散霧消するのではないかとさえ思います。ボディーだけではありません。レンズもPROシリーズを核に十分に揃っているので、できない表現はないと言えるレベルにあります。
もしもOM-D E-M1 Mark IIを持っているけれど、ハイレゾショットを使ったことがない、高感度を使ったことがない、バリアングルを使ったことがない、深度合成を使ったことがないなら、是非試してください。新しい世界が広がるはずです。
もしもOM-D E-M1 Mark IIを持っているけれど、使うレンズは12-100mmばかりだと言うなら、他のPROレンズも使ってみてください。新たな表現との出会いに必ずや驚くはずです。
もしもPROレンズは持っているけれど、OM-D E-M1を持っているからと二の足を踏んでいるなら、OM-D E-M1 Mark IIを使ってみてください。確実に画質や作品内容が変わるはずです。