第10回 OM SYSTEM PLAZA FOCUS展
OM SYSTEM PLAZA FOCUS展とは
OM SYSTEM のカメラ・レンズを使って表現力、創造性に富んだ作品を生み出すフォトグラファーに、発表の場を提供する写真展です。OM SYSTEM プロ会員(OMPS会員)からの推薦により、原則年間2名をOM SYSTEM PRO SERVICEにて選出いたします。
第10回 FOCUS展 和田浩写真展「大和路をゆく奈良交通ボンネットバス」
写真家 小竹直人氏の推薦で、鉄道写真でつながりのあった和田浩氏を推薦いただきました。
今回は被写体を奈良交通の「ボンネットバス」に変え展示いたしました。
昔懐かしいボンネットバスの写真作品をお楽しみください。
写真展情報
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- 会場:OM SYSTEM PLAZA クリエイティブウォール
- 開催日時:2022年6月30日(木)~7月11日(月)
10:00 ~ 18:00
出展者インタビュー
1.写真を始めたきっかけと、ボンネットバス撮影を行うようになった経緯を教えてください。
奈良の田舎に住んでいるので、遠くに旅に出たいという思いでカメラを購入し、鉄道写真をはじめました。鉄道写真をはじめていくうちにいろいろな撮り方があって、様々な機材に興味が出てきました。モノクロで撮ったり、リバーサルフィルムで撮ったりと。いろいろなメーカーに目移りしましたが、耐久性と気象条件にも強いカメラを選ぶようになりました。
そのような中、鉄道からボンネットバスに被写体を切り替えたのは、地元にボンネットバスが走っているよと、鉄道写真を通じて知り合った方から紹介されたのがきっかけです。通勤も自転車に変えていたのですが、たまたまその自転車の色が奈良交通のボンネットバスに似通っていて、運転手にも覚えてもらえたこともあり、追いかけて撮影することにはまりました。そのうちに、「奈良交通ボンネットバスを守る会」の皆様と知り合い、いろいろな撮影機会があることを教えていただき、奈良県を中心に奈良交通のボンネットバスを撮り続けることとなりました。当然ほかのボンネットバスにも興味が出てきて撮影はしていますが今回は奈良交通に絞りました。
2.OM SYSTEMを使う理由はどのようなところですか?
ボンネットバスに限ると路上で撮影することも多いので、三脚の使用ははばかられます。安全面や周辺の交通事情から、手持ち撮影がしやすくコンパクトな機材、なおかつ被写界深度が深くピント精度の非常に高いOM SYSTEMのカメラを使って撮り続けています。
夜間撮影についても昨今どんどん性能が上がり、三脚を使わずに手持ちでBULB撮影もできるので、これもOM SYSTEMを使う理由です。
3.小竹先生との交流の中で影響を受けたエピソードがあれば教えてください。
小竹先生と知り合ったのは約30年前の中国の蒸気機関車の撮影を通じてです。ずっと一緒に写真を撮り続けているなかで、いろいろな考え方や見せ方、いろいろな写真展を観ることからプリントを大きく伸ばすことなど、様々教えていただき、また、写真の構成、今後どのように展開するのかということを教えていただき、今や師匠と仰いでおります。
4.今回の展示のコンセプトは?
地元奈良の観光アピールも含め、奈良交通ボンネットの益々の発展を祈念して展示しました。今後もいろいろと次々に企画をしていきたい。特に来年は奈良交通80周年記念でございますので、盛り上げることに協力できればと思っています。
5.展示を通じて感じたこと、これからの撮影について考えることはありますか?
大都会の新宿のこのような場所で写真展を開催できたことに大いに刺激を受けております。これだけに限らず、新しい表現方法、OM SYSTEMを使ってできることはないのかをこれからもどんどん考えて最大限に機材のスペックを引き出せたらと思っています。
出展者プロファイル
和田 浩(わだ ひろし)
奈良市出身、奈良市在住、奈良市勤務。学生時代は雄大な鉄道風景を求め北海道へ通い詰める。1988年中国(桂林)にて広大な国土をゆく蒸機に魅せられ海外蒸機撮影を始めた。1995年中国(西安市人民政府)に派遣される。滞在中、急速に変貌する現代中国の生活様式や街並みを撮り始める。帰国後は内外を問わず生活の中の鉄道風景をライフワークとして、機材にもこだわりを持ち、途切れることなく精力的に撮り続け現在に至る。
推薦者コメント
和田 浩さんは撮り鉄歴40年以上の超ベテラン。これまでに鉄道ファン写真コンテストで金賞始め上位入選の常連で、近年ではタムロン鉄道風景コンテストでも大賞を獲得しています。
雑誌等への寄稿、写真集刊行などでも大いに活動されています。また、私が主宰するグループ展においてもメインビジュアルとなる力作を寄せて頂いており、このFOCUS展を機に、今後は写真展という舞台でもさらなるご活躍を期待しております。
写真家 小竹 直人
小竹 直人(こたけ なおと) 1969年新潟市生まれ。日本写真芸術専門学校卒業後、フォトジャーナリスト樋口健二氏に師事。1990年より中国各地の蒸気機関車を取材し、2012年~17にかけて中朝国境や中露国境の鉄道遺構の撮影に取り組む。
近年は、郷里新潟県及び近県の鉄道撮影に奔走し、新潟日報朝刊連載「原初鉄路」は170回を超え、新潟日報WEBにて「撮り鉄のすすめ」を執筆している。近著に「国境鉄路~満鉄の遺産7本の橋を訪ねて~」(えにし書房)などがある。